弘前藩よろず生活図鑑 Web版

陸奥新報紙面で掲載した内容を、
不定期に更新していく、
Web版よろず生活図鑑です。
紙面を見逃した方も、初めて読む方も、
分かりやすい内容となっています。

2009.07.26

三百年以上前から栽培されてい た大鰐温泉もやし1

津軽4代藩主信政の頃、
大鰐には藩の御台所「大鰐菜園所」があり、
この頃からすでに温泉熱を利用した
促成栽培が行われていた。
『藩日記』によると、
大鰐菜園所からは多くの初物が長年にわたって
献上されていたことがわかる。
季節に先駆けて届けられる作物は
歴代藩主たちを喜ばせ、
時には飛脚によって遠く江戸屋敷まで
運ばれることもあった。

信政の母「久祥院」も愛した、大鰐菜園所

この菜園所を大変気に入っていたのは、
3代藩主信義の側室で、
信政の生母「久祥院」である。
久祥院は、書や和歌、琴、活け花、
お茶などの心得にも優れた才色兼備の女性で、
衣服や身の回りの調度品に
菊の模様を好んで用いたことから
「菊御前」とも呼ばれた。
信政は久祥院をことのほか敬愛し、
初物は必ず久祥院に差し上げたという。
『藩日記』には、
延宝5年(1677)にも七草粥の行事が見られるが、
元禄5年(1692)には、
大鰐菜園所から久祥院に温泉熱で
栽培した「七草」が届けられている。
献上の品は、夏菜、葉にら、志の葉、芹、ふきのとう、
青菜、もやしの7種類であった。

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