弘前藩よろず生活図鑑 Web版

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2010.04.29

つがる弘前、藩政時代の旅行を見聞

旅の必需品だった薬


当時の旅は体力を要するうえ、慣れない土地の食事などで体調を崩すことも多く、薬は旅に欠かせないものだった。

『旅行用心集』では、腹痛・食あたりには「熊胆(くまのい)」、「返魂丹(はんごんたん)」、生水を飲む時は「五苓散(ごれいさん)」、「胡椒(こしょう)」、食あたりには「備急円(びきゅうえん)」など、旅に常備すべき13種類の薬を挙げている。

旅行の費用は?

江戸時代には金貨、銀貨、銭貨の3種類の貨幣があった。この3貨はそれぞれ独立しており換算率が一定ではないうえ、たえず変動していた。そのため、当時の旅の費用を正確に割り出すことはきわめて難しい。

仮に、江戸時代後期の米の相場を基準にして、1文を現代の金額25円で計算してみよう。『東海道中膝栗毛』に登場する2食付きの旅籠(はたご)が1泊約200文(約5000円)、それに昼食代や休憩代、草鞋代などを加えると、1日にかかるお金が約400?600文(約1万〜1万5000円)。

20日間の道中だと約3両の出費となる。一般町人の年収が20〜30両くらいなので、当時の旅行は庶民にとって憧れのものであったといえる。


旅のパスポート


庶民が旅をする時には、「往来手形」と「関所手形」を携行することが決められていた。これらは、身分証明書と通行許可証を兼ねた一種のパスポートで、諸国の番所を通過する際に提示しなければならなかった。往来手形は、主に「菩提寺」が発行した。


挿絵1


挿絵2


挿絵3


挿絵4


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